1が別の1と連携して新たな1を生成する。その新たな1が別の新たな1と連携してまた新たな1を生成する。以降も同様の行為が再帰的に繰り返される結果として、新たに生成された1には原初に存在した膨大な個のうちの1つの記録から現時点に至るまでに通過したすべての個の記録が1つも失われることなく螺旋に記録され累積されている。螺旋の長さ、または量を分子構造レベルで観察することで、その種がどの時点で発現したのかを推測することができる。種の再構築に必要な螺旋部分が全体の中で占める割合は微々たるものに過ぎない。放射能等の外的要因により損傷した記録は予め暗号化されたキーによる整合性チェックにより最終的に是正される。進化や退化は一時的な雑音であり長期的には本来あるべき記録に是正される。このアルゴリズムの目的はあくまでも原初に存在したすべての個の記録の正確な保存であり、これが有性生殖の本質である。

 

fermata

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