ペルセウス座流星群
今日から8月というそれだけの理由で何だか心機一転頑張ろうという気持ちになります。この時期になると、そぞろ神のものにつかれたように心がざわざわし始めるのですが、それはペルセウス座流星群がやってくるからなんです。毎年お盆がはじまる頃に北東の夜空を見上げるとペルセウス座の勇姿を確認することができますが、この星座の方向にある放射点から放射状に出現する流星群のことをペルセウス座流星群と呼んでいます。しぶんぎ座流星群、ふたご座流星群と並ぶ3大流星群のひとつで、単位時間あたりの出現数が多く、速度も速く、明るくて飛翔経路が長いといった特徴があります。ラッキーな場合は火球や流星痕を見ることもできます。全天のどこを見れば流星が見えるのか?といったご質問をよく受けるのですが、「放射点から放射状に出現する」と言っても、放射点の一点から流れ星がひょっこりと出現するわけではなく、実際は放射点を起点とした四方八方にのびる非ユークリッド幾何学直線上の、言わば放射点を中心として天球面上に拡がる同心円上のいずれかの場所にランダムに出現します。人口密集地から離れた光害の少ない視野の開けた安全な場所で寝袋などに包って寝っ転がり、明るい月を見ないようにして、できるだけ長い時間をかけて夜空の広い範囲を眺めるのがおすすめです。双眼鏡で観望する場合は広い範囲の星空を見るために設計された低倍率の双眼鏡を使うことで、星座の形をたどったりしている間に流星を見ることができるかも知れません。放射点付近の流れ星の飛翔経路は見かけ上短くなる傾向がありますので双眼鏡の視野内にとらえやすくなります。今年のペルセウス座流星群は、8月13日(水曜日)の明け方5時頃に極大となる予想ですが、この時間は月齢19の月あかりもありますし、日本ではすでに薄明が始まっているか、または日の出後というところもあり、星はほとんど見えません。また流れ星は夕空にはほとんど出現ぜず深夜から明け方の時間帯に多く出現する傾向があります。このことから観望にいちばんおすすめの時間帯は8月12日(火曜日)の深夜から日付をまたいで13日(水曜日)の明け方4時ごろにかけて、次におすすめなのが8月13日(水曜日)の深夜から日付をまたいで14日(木曜日)の明け方4時ごろにかけてとなります。いずれの時間帯も月が出ていますので、月あかりを遮って観望されるといいかと思います。8月12日深夜11時30分頃に見えるペルセウス座流星群の放射点の位置を示した星図を載せておきますので、よろしければ参考にしてください。画像をクリックすると拡大されます。